幼稚園ではたらくことに
興味をもっているあなたのために
絵本「おばけのマールシリーズ」の
絵を描いている絵本作家の
なかいれいさんが
幼稚園にインタビューに行きました。
- かすみ幼稚園
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学校法人文香学園 認定こども園
釧路市白金町24-6
お話をしてくれた方々
● 大嶋春香園長
● 片山千歩さん 保育士経験3年目
● 菊池杏実さん 保育士経験2年目● 田中夢乃さん 保育士経験1年目
保育って楽しいよね!面白いよね!という職場でありたい
Q: この園での働き方や保育に対する思いをお聞かせください。
大嶋春香園長:
保育士の仕事は確かに忙しいですし肉体労働だとは思います。うちの園は全体でチームなんです。保育士たちも私も事務長もバスも運転手さんもみんな同じ立ち位置で一つの輪になっているんです。大変でも楽しいよね面白いよねという職場でありたいと思っています。この園は祖母の代から母が受け継ぎ私で3代目なのですが、教育の勉強をして東京から戻ってきて実際に職についてみて、この仕事大好き!私に向いている!と実感したのです。これ以外の仕事はないなと自覚しました。ここで働くみんなにもそう思ってもらいたいですし楽しく働いてもらいたいです。
園長先生の明るいお人柄のおかげでみなさん楽しく働けているんですね。
チームワークだから心強い
Q: 学生さんたちは保護者との人間関係に不安を持っているようなのですが。
片山千歩さん:
一年目の時は保護者からの質問などに即答できないこともありました。まずは自分の力で考えてみて、それでも分からない時はチームの先輩に教えてもらって…日々一つひとつ学んでいきながらだんだん不安はなくなりました。もし困った時もすぐにチームの先輩がサポートしてくれるので心強いです。
ベテランの先輩の存在が頼もしいですね。
大嶋春香園長:
保護者のみなさん子育てに不安を持ってらっしゃるので、疑問質問があって当然です。まずお話をしっかり聞いて、うちの園で出来ることを丁寧に生の声で説明をするよう心がけています。インターネットなどのサイトで情報収集されることも多い時代ですが、やはり直接顔を見ながらお話をするに越したことはありません。みな一人ひとり個性があって違うわけですから大切なことです。
直接対話をすることが何よりもお互いに安心ですね。
読んであげた絵本から子どもたち自ら遊びを発想
Q: 幼稚園で働いていて感動した体験をお聞かせください。
片山千歩さん:
子どもたちに飴玉の出てくる絵本を読んであげた時に、そのあとで子どもたちが色のついたブロックを持ってきて飴屋さんをはじめて「先生はどの飴がいい?」と楽しく遊び出したんです。絵本をしっかり聞いてくれたこととつづきの遊びを考えるという子どもの発想の豊かさに可愛くて感動しました。
絵本を読んでくれた先生におかえしをしてくれたみたいで可愛いですね。
子どもたちの成長過程を目の当たりにして感動
菊池杏実さん:
保育士一年目の時から担任を任されているので子どもたちの成長が日々手にとるように分かるんです。例えば入園当初の子どもはなかなか一人で着替えができなかったりするのですが、それが2学期3学期になってジャンパーのファスナーをあげられるようになったり。その子自身もできるようになったことが嬉しくて「先生、みて!できた!」と笑顔で教えてくれるんです。その様子がなんとも愛おしくて私まで嬉しくなってしまいます。直接身近で成長を見続けられるので保育士の仕事は毎日感動があります。
まるで我が子の成長のように感動してしまいますね。
日々やりがいを実感
田中夢乃さん:
まだ一年目ですが自分が中心になって保育をしなくてはならない時があります。そんな中で、子どもたちが面白いとか楽しいなどの反応があると自信につながりやりがいを感じています。
これからますます経験を積んでいくことにワクワクしますね。
1クラスにつき3人チーム体制。ベテラン先輩方の手厚いサポート
Q: 幼稚園で働くことに不安を抱えている学生が多いようですが?
菊池杏実さん:
確かに一年目からクラス担任になるというのは自分に務まるか不安はありました。でもベテランの先輩方がひとつひとつ丁寧に教えてくれたので不安は少しずつ解消されていきました。わからないことがあればすぐに聞いてアドバイスをしてもらえたので心強いです。
大嶋春香園長:
1クラスに保育士2人体制が多いと思いますが、うちの園では3人チーム体制なんです。それぞれのクラスに子育て経験者や中堅の保育士が入ってチームになって協力し合ってクラスをみているんです。
それはまさにチームワークですね。
実習でのリアルな現場体験がとっても大切
田中夢乃さん:
学生の時に実習で幼稚園や保育園、施設などいくつか行ってみることがとても大切だと思います。そこで実際どんな仕事なのかも分かってきます。私の場合は、この園の保育士の先輩のみなさんが楽しそうに働いていたのと、子どもたちとも楽しそうにリズム遊びや音楽と触れ合いながら過ごしていることが良くて決め手になりました。
実習での楽しい雰囲気が自分の働いている姿の理想に重なったのですね。
常に子どもと同じ目線でいること
Q: 幼稚園で働く。子どもと接する仕事をする上で大切にしている信条や志をお聞かせください。
片山千歩さん:
子どもたちと一緒に走ったり遊んだりすることが私自身大好きなんです。例えば通園バスの中でも自分のクラスの子だけじゃなくどの子にも、同じ目線になるよう姿勢を低くして「おはよう」の挨拶だけじゃなくちょっとした会話を心がけるようにしています。そうすることで最初は警戒していた子もどんどん心を開いてくれるようになるんです。日頃も子どもと会話するために今人気のアニメなどをみたり調べたりして話を合わせられるようにしています。お互いの好きなことで盛り上がると、子どもたちは家に帰ってから話題にするようで、そのことで保護者とのコミュニケーションも増えますし親しみやすさや安心感を与えられていると感じています。
子どもたちに心を開いてもらうためにたくさん努力されているんですね。
いつも笑顔で、そして一緒になって楽しんじゃう
菊池杏実さん:
笑顔をたやさないことと、いろんな活動を私自身も本気で楽しむことを心がけています。教えるつもりで準備したことが自分にとっても新たな発見や学びに繋がったりすることも多いんです。それを子どもたちに伝えたり教えたりしながら一緒になって驚いたり感動したりしてたくさん会話をしながら楽しく制作したりするようにしています。
先生自身が正直に向き合っている想いはきっと子どもたちに伝わっていますね。
Q: :他に何か学生さんに向けたアドバイスはありますか
片山千歩さん:
園によって違うかもしれませんが、社会に出ると目上の方にお手紙を書く機会も増えるので学生のうちから字を綺麗に書けるようにしておいた方がいいと思います。
社会人として、どの仕事でも共通するかもしれませんね。